定義
ひとくちに自費出版といっても、いったいどういうものなのか? 辞典を調べてみると「著者が出版物の作成費用を負担する出版」などと書かれている。日本自費出版クラブによると自費出版とは、「著作権を有するものが、全てのリスクと内容に責任を負い、その主導権のもとに発行する出版物」と定義されている。
さーいきなり、難しいことになります。しかし、難しいことは分解してみると分かるものです。
まず、「著作権を有するもの」とは、出版における著者のことです。漫画(コミック)や小説、ブログを使ったエッセイ集ならば作家の先生ということになりますし、写真集なら写真家(プロとかアマチュアとかではなく)ですし、絵本や画集なら画家ってことになります。
何人かが集まって詩集や句集、文集を出す事もあるでしょうし、会社の社史なんてこともあります。「著作権を有するもの」は個人ばかりではありません。しかし、多くの場合、「著作権を有するもの」は著者ってことになります。
そして「全てのリスク」ですが、これはほとんどの場合、費用面のことについてです。例えば、自分の本を出そうと思って、原稿を書きます。本を出版するには数度の校正が入り、校了(OK)して、印刷して製本して……そこで原稿にミスが……なんてことになったら印刷や製本代がもう一回かかってしまいます。このようなリスクを含めた「全てのリスク」ということです。
次に「内容に責任を負い」とは、原稿の内容ということです。他の著作物からのパクリであったり、他の人を中傷する内容であったり、法律に触れる内容であったり……そんな内容に関しての全ての責任という事です。よく出版差し止め、慰謝料請求、謝罪広告などの新聞記事がありますが、これらの責任を全て負うということになります。
さてさて、今までさんざん怖いはなしばかりでしたが、「その主導権のもとで」という言葉がいちばん自費出版においてポジティブな一面です。自分が作りたいように作れるのです。これに限ります。自分の作りたい本を自分の好きなデザインで、用紙で、製本で……。何しろ自分がもっとも好きになれる本を作ることが出来るのです。
自費出版の定義は、お判りになりましたか?
自費出版とは、部分部分は例えば、編集、デザイン、組版、印刷、製本、ときには流通までをいろいろな人に手伝ってもらいながら……つまり費用はかかりますが……自分の一番好きな本を作ることなのです。
はじめての自費出版メニュー一覧
- 自費出版とは
- |定義 |歴史 |種類 |後悔しないために |国会図書館へ納本しよう |作った本は売れる? |著者になろう!
- 普通の出版との違い
- |商業出版(企画出版)と自費出版の違い |協力出版とは?
- ジャンル選び:何を出す?
- |漫画、コミック |自費出版で自分史を残す |小説、同人誌を書く |自費出版で写真集を作る |自費出版で絵本を作る
- 原稿の書き方
- |自分史の書き方 |写真集の作り方
- どこで作る?どこに注文する?
- |やっぱり出版社に依頼する |新聞社に依頼する |編集プロダクション |印刷会社系に頼む
- 用語集@本のしくみ
- |著作権 |束見本 |共紙 |並製本 |箔押し |ビニール貼り |ビニール引き |表紙 |ブックデザイン |文庫本
- 用語集A本の中身
- |柱 |凡例 |本文 |前付け |マージン |見返し |見出し |見開き |余白 |ルビ
- 用語集B版下・印刷用語
- |再校 |重刷 |重版 |出張校正 |初校 |特色 |納本 |面付け |落丁 |乱丁
- 用語集C記号・文字
- |アポストロフィ |イタリック |イニシャル |飾り罫線 |括弧 |作字 |書体 |長体 |フォント
- ドキュメント:実際に作ってみました
- |論文の製本の設定 |論文の本文印刷 |論文の表紙デザインと組版 |論文の表紙刷版制作 |論文の表紙印刷 |論文の製本
- 参考図書
- |本づくりの本―武田式・自費出版入門 |村上 光太郎 |あなたの本を作る本 |マイブック出版クラブ |5万円で自分史、句集、歌集、詩集を作る |自費出版年鑑 2006|サンライズ出版 |生前葬と父の本 |小池 百合 |誰でも作れる自分史―自費出版マニュアル |マイブック出版センター |よくわかる自費出版の本 |楽田 みのり |38万円で本ができた―個人出版がおもしろい |両国の隠居 |リトルプレスの楽しみ |柳沢 小実 |運命がわかる姓名学―命名・改名・運勢・相性 |山本 崇允
- リンク集
- |オフィス・クリエイツ |武田出版 |おたすけページ |小さな出版社●稀人舎 |私設文庫館 | (株)清水工房 |交友印刷HP |友月書房 |牧歌舎 |自費出版比較.com
- お問合せ
- |リンクについて |「はじめての自費出版」へようこそ